ロレーヌ地方の黄金色の実
Mirabellier
Prunus domestica syriaca
ミラベルはプラムの一種で、ロレーヌ地方を中心に栽培されている季節の果物です。8月中旬から9月にかけて収穫され、とても甘くさわやかで果汁が豊富な実を味わうことができます。
8月になると、市場やお店でこの黄金色のミラベルが徐々に並び始めます。
ロレーヌ産ミラベルは世界全体の生産量の約70%を占めており、毎年およそ1万5000トンが収穫されています。
ロレーヌ地方の風土とミラベル栽培
Indication Géographique Protégée
ロレーヌ地方の土地は、特に粘土石灰岩質の土壌で保水性に優れているため乾燥から果樹を守ります。
また、夏の間の平均気温がおよそ25℃で、日中と夜の気温差が実の成長に適していることなど、
この風土がミラベルの栽培を支え続けていると言われています。
この特殊な地域で育てられたミラベルの味を保証し、品質を保護するために設けられているのが「I.G.P.ラベル」です。
正式名称は「Indication Géographique Protégée」(地理的表示保護)で、欧州連合全体で保護されています。
ロレーヌ産のミラベルは、1996年にフランスで初めて果物としてIGP認証を取得しました。
この認証は、品質と生産地の関係を保護するもので、ロレーヌ地方の4つの県(ムルト=エ=モゼル、モゼル、ヴォージュ、
ムーズ)で栽培されたミラベルに対して適用されています。